元仮設ウイルス学研究室

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2016.07.29 Friday

白百合が臭くなくなる?

JUGEMテーマ:グルメ



泡盛の中で「白百合」が最も臭いということは以前に申し上げました.
しかし、古酒化されたものは臭みがないということも申し上げた.
そこで、古酒が臭くないということで、44度の蒸留し立てを一升瓶で数本入手し、古酒化を進めているところであります.
この臭い「白百合」、ひねくれたファンも結構いるようです.
ある人に伺ったら、その人は酒造所まで見に行ったそうです.
酒造所の周辺には独特の臭いが漂って、中は白百合臭が充満していたとか.
そして、ある時、その酒造所は徹底的にクリーンアップしたんだそうな.
そうすると、出来てくる泡盛は白百合臭がしていなかったとか.
だから、これからは臭い白百合が飲めなくなるというお話.
残念ですね.

2014.06.02 Monday

芋焼酎が売れるわけだ

最近、鹿児島から客が訪れた所為で久々に芋焼酎を飲んだ.

霧島蒸溜所の「鼻つまみ焼酎」という妙な銘柄.

鼻つまみ焼酎

数年前に、面白いから買って置いたのだが、なかなか開ける機会が無く今に至った次第である.

もはや、発売当初の風味は無くなっているであろうが、蒸留酒なので不味くなる筈も無く、数ある焼酎から此の銘柄を選んだ.

さて、感想であるが、一言で「旨い」.

薫りは「強烈な芋」、バックグラウンドは華やかフルーティー.

味はまろやか、濃厚、深いコク、甘いである.

久しぶりの芋であったが、再認識させられた.

勿論、湯割りがベストだが、ストレート、ロック、炭酸割り、どれもベストに近い.

此の酒、最初から古酒、32度と云う高アルコール度で、芋焼酎にしてはめずらしい拵え.

同様の泡盛でこれ程インパクトの有る物はなかなか無い.

芋焼酎が売れる所以だ.

2014.05.13 Tuesday

泡盛の古酒化に近道は無い

「察度王」というプライベートブランドの泡盛があるのを知ったのは1年程前だ、既に製造販売は打ち切られており、デッドストックか個人所蔵のを買うしか入手法は無い.

43度以外に30度、25度のがあることも43度を幾らか手に入れた後で知り、当然それらも手に入れた.

泡盛は法律で単式蒸溜に限られているのだが、唯一甲類と乙類を混ぜた泡盛を造るメーカーがある.だから、法的に泡盛とは呼べないのだが、此方の人は関係なく泡盛の部類に入れてる.

その甲乙混和酒「はんたばる」という泡盛は意外と泡盛っぽく(これより泡盛らしくない銘柄は沢山ある)、古酒化されると良い風合いになる.

はんたばるや泡盛組合の南風が日常酒だったが、これらが無くなりつつあると、与那国島の「どなん」何ぞを開けて飲み始めた.

どなんはほとんど飲んだ事がなかったのだが、かなりの間寝かされたのが数本見つかり、その内の1本を空けて飲んでみたら、此れが良い具合の古酒なっていた.

瓶の空間が目立ち始めたので、冒頭の「察度王」を引っ張りだしてきて開けてみた(かなり期待感を込めて).

飲んでみると期待に合わず古酒っぽくない(旨いのだけれど).

内地の訳の判らぬ会社の技術を使って処理したらしいが、今ひとつだ.

元の酒が良くなかったのか?


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2014.02.19 Wednesday

忠孝酒造の新しい試み

久しぶりに泡盛のテイスティング。

今回はブレンドを謳った古酒が忠孝酒造から二銘柄発売されたので味見してみました.

ウイスキーはブレンドされたものが当たり前で、モルトウイスキーとグレンウイスキーを混合した一般の所謂ウイスキーの他に、複数の蒸溜所が製造したモルトウイスキーを混ぜだもの、同一の蒸溜所が製造したモルトを混ぜたもの等が有り、昔からポピュラーなものである.

しかし、泡盛では明確にブレンドした事を謳った商品は珍しい.

おそらく、製造を行っていない沖縄酒造組合の酒にはブレンドされたものが有るだろうし、各酒造所もやってるとは思うが、ブレンドをはっきりと謳うものは極めて珍しい.

ブレンドする事によって単一ロットでは出せない風味を作れるし、将来的にはバランタインやジョニ黒、シーバスの様に、いつ何処でも同じものを安定して供給する事ができる(厳密には過去のものと今のものが全く同じではない).


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2013.12.05 Thursday

2013年の泡盛

今年飲んだ泡盛で印象的だった銘柄を数点紹介します.

芳醇浪漫、芳醇酵母使用、35度、新酒、神村酒造

神村は守禮、あるいは樽貯蔵の暖流が有名であるが、守禮のラベルをよく見ると肩に芳醇浪漫と書かれていることがある.紹介する酒は其れを銘に使っている.此の酒の特徴は芳醇酵母と云う新しく分離された酵母を使用していることだ.古酒臭を生み出す成分を豊富に産生する酵母らしい.其のことによって短期熟成でも長期貯蔵の古酒に近い熟成が可能らしい.

メーカーの謳い文句であるから半信半疑で飲まないでいたのだが、偶々私のもとに1本送られてきたから試しに飲んでみた.

確かに、バニラ系の甘い香りが強く、口当たりも甘味が感じられ旨味や粘稠性まで感じられる.しかし、アルコールと水の馴染み感は新酒の其れだ.此の酒の古酒がリリースされる3年後に期待だ.

価格的には新酒と古酒の中間.他に同じ銘柄で51度もあるが、値段は高めだ.

宮之鶴、30度、新酒、仲間酒造(石垣島)

最近、品薄状態で価格が高騰しており、第二の「泡波」になるのではないかと危惧されている.

仲間酒造は小規模メーカーで、家内手工業的に地域住民の泡盛を製造している.従って生産量は少なく、品薄の風評が起こりやすいのです.事実、沖縄県内でも二倍以上の値段を付けているところも有ります.しかし、通常の値段で販売しているところも有りますから品薄説はデマだと云えます.

そんなこともあって、「どんな酒だったか」と興味が湧き、も一度飲んでみようということで県内の量販店へ行ったところ、3倍近い値段で売られていたので、別ルートで入手しました.

昔、泡盛をかじり始めた頃は大した印象を持っておらず、どんな酒だったかすっかり忘れてしまったのですが、久しぶりに口にしてみると記憶が蘇ってきました.

どっしりしていて焦げた穀物の香り高く、甘みもある素晴らしい泡盛でした.30度なのに、35度や44度の酒をストレートで飲んだ後に飲んでも負けずに主張してくる強い酒です.

此処の会社は古酒を稀にしか出荷しないので、もしかしたら此の酒に古酒を混和しているかもしれないという印象を受けました.

古酒はまだ飲んだことが無いので是非飲んでみたいのですが、まず見たことがありません.市場に出回っても法外な値段で売り買いされているようなので、入手した人も飲まずに棚の肥にしているのではないだろうか?

久米島、30度、新酒、米島酒造(久米島)

米島酒造は割と評判のよろしい酒造所である.久米島には他に久米島の久米仙という大手メーカーが有るが、其処とは違って製造量も控えめ.

「久米島」という銘は元々「米島」だったらしい.「米島」銘の瓶もまだ有るような気がする.他に「美ら蛍」銘の製品も有ります.

代表銘柄「久米島30度」の三合瓶を購入して舐めてみたら、「宮之鶴」程強くはないが、懐かしい風味がしました.値段は他社製品に比べると二倍弱と高い.43度もあるので古酒にしてみると面白いかもしれない.

白百合、43度、古酒、池原酒造(石垣島)

池原酒造は老夫婦が営む小さな酒造所.なので夏の暑いシーズンは操業を休むとか.赤馬、白百合、白百合古酒の銘柄が出荷されている.

全泡盛の中で最もクセのある酒を作るメーカーである.普通の人はまず飲めない.従って、少量生産でも変なプレミアはつかず適正な値段で販売されている.

泡盛全酒造所制覇のときに飲んだ印象は「土臭い」であった.真夏の日差しに焼かれた石畳やコンクリートに俄雨が降ったとき、古い家の土間や縁の下に入ったときに鼻を突く臭いに似ている.

製法のデータからは強烈なクセがつく原因が見つからない.製麹時間は40時間と短く、直火の蒸留後の熟成も他と同じステンタンクを使っている.もし有るとすれば黒麹黴菌の株かもしれない.

そんなわけで、泡盛好きの小生も白百合だけは慣れることができす、避けて通ってきた.

ある時、特に理由も無く曰く付きの「白百合古酒」の一升瓶が手元に来た.しかし、栓を開けることもなしに、部屋の隅に数年間放置されたままになっていました.そして今年、何を思ったか「あのクセ」にやられてみたい自虐的な想いに駆られ、つい栓を開けてしまった.部屋に広がる臭いは「あのクセのある臭さ」ではなく、華やかな香りであった.

シングルモルトのテイスティンググラスに注がれた白百合古酒は無色透明の液体であった.恐る恐る鼻を近づけると、やはり土の臭いはせず華やいだ香りである.

口に含んでみると、豈図らんや実に旨いではないか.鼻に抜ける臭いも好い感じのフルーティーな古酒臭だ、奥に僅かな土臭さはあるが全く気にならない.

白百合は熟成すると大変身することが判明したのです.

そんな白百合ですが、粗濾過44度が別に発売されました.いつか甕に詰めてみようと思いました.

珊瑚礁、43度、古酒(1992年蒸溜、甕貯蔵)、山川酒造

山川酒造の古酒は値がはりますが、定評が有ります.さんご礁、珊瑚礁、やまかわ、かねやまなどの銘柄があり中規模のメーカーです.

さんご礁は新酒で飲んだことが何度かありますが、硬い印象で、好きな銘柄ではありませんでした.

ふとしたことから、表記の古酒が手元にやってきまして、味を見てみたら今までの印象が全く変わってしまいました.独特の古酒臭と口当たりに驚かされ、機会があれば入手するようにしています.

メーカー物で甕貯蔵の古酒は珍しく、あったとしても高価な部類である.山川酒造では貯蔵甕にナンバーがふってあり、古酒によってはシリアルナンバーの他に甕番号が明記されている.

請福直火蒸溜、43度、新酒、請福酒造(石垣島)

請福は石垣島では一番大きいんじゃないでしょうか.沖縄本島では蒸気による間接加熱で蒸留しているところが殆どですが、石垣島では直火釜蒸溜が主流のような気がします.直火で加熱することによって醪成分に熱変性が加わり、独特の風味を泡盛に付加することができるのです.請福では常圧蒸溜の他に減圧蒸溜の泡盛も出荷しています.

殆ど飲まなかった請福を30度の一般酒で飲む機会が増えました.本島泡盛には無い鄙びた感じに好感が持てたからです.

瓶のまま長期店晒しにされていた43度は、ひょんなことから手元に来て、1本だけだったので飲んじゃおうと思い開栓.一口味を見てビックリ、直ぐに甕(2L)に詰め直しました.新酒と違い別格の風味でした.また、30度と異なり可也力強い印象を受けました.古酒にすると好い変化をすると思います.

忠孝原酒、44度、新酒、忠孝酒造

忠孝は貯蔵甕を自社生産するくらい拘りのメーカーですが、今まで殆ど注意して飲んだことが無かった.

甕に入った忠孝は高くて購入したことがなかったのですが、マンゴー酵母なるものを新規に使用した忠孝原酒が目につき、半信半疑で購入しました.

神村の芳醇酵母と同じで古酒臭の元になる成分を大量に産生するというのが謳い文句.

神村より随分易いので数を買って、いちまん焼きの五升甕に詰めました.

秋も過ぎた頃、この忠孝原酒の三年古酒が発売されました.直ぐに取り寄せ味見をしたところ新酒に比べて大きく熟成していることがわかりました.値段も大きな違いが無く、古酒造りをするなら最初から此れを買った方が三年得すると思います.新酒を詰めて損した.

黒真珠、43度、新酒、八重泉酒造(石垣島)
此のメーカーも然程規模は大きくなく、黒真珠の他に樫樽貯蔵の八重泉という銘柄があります.

黒真珠も飲んだ覚えがないので、他の泡盛と一緒に取り寄せて味を見てみました.

中程度のボディで、既に奥深い香りが感じられます.口に含むと新酒のアルコール感も有りますが、スムースさも持ち合わせています.

古酒表示はされていませんが、古酒がブレンドされているかもしれません.

値段も安く、古酒の源酒にするだけではなく、普段飲みにしてもよいと思いました.

他に、瑞穂、「まさひろ」なども好いと感じました.

2013.11.28 Thursday

泡盛の熟成方法

焼酎は日本の代表的な蒸留酒で、米や麦、蕎麦など色々な穀類を原料として作られています.

法律上の定義は概ね以下のようになっている

発芽した穀類を使用していない(ウイスキーとの区別)
白樺の炭等で濾過していない(ウォッカとの区別)
果実(ナツメヤシを除く)を原料に用いない(ブランデー類との区別)
蒸溜時に別途定められているもの以外を添加しない(ジン等との区別)
砂糖、蜂蜜、メープルシロップ等の含糖物質を使用しない(ラム等との区別)
樽で仕上げる際に吸光度0.08以下に調整(ウイスキー等との区別)
アルコール度数が連続蒸溜で36度未満、単式蒸溜で45度未満

米を原料とする焼酎には、単なる米焼酎以外に沖縄特有の泡盛が有りますが、他の焼酎類と同様に蒸留したばかりだと刺激ばかりが強く、まろやかさ、甘み、芳香などを欠くのが普通です.

泡盛は、かつて沖縄が琉球国だった数百年前頃から作られており、最も古い伝統的な蒸留酒のひとつです.

当時の泡盛製造は現在とは可也異なっていたようで、いつから現在のようになったかははっきりとはわかりません.つまりオリジナルの泡盛には不明な点が多いのです.

琉球国で泡盛が本格的に作られるようになった頃、その製造は王府が掌握・管轄しており、認可された製造者に原料を配給して委託で作らせていたようです.

そうすることによって、泡盛の品質が安定し、中国や日本への献上や特別な行事に使われる重要な産物として位置づけられました.

また、士族や身分の高い特権階級の人達は会席等でも飲むことが可能でありました.しかし、身分の低い人達には簡単に飲むことができなかったということも容易に想像できます.

しかし、神事や慶事には民間人も使用していたようで、申請すれば下賜されたようです.

当然、委託製造された泡盛は王府がほとんどを買い上げ厳重に保管され、献上以外に士族や身分の高い人達へ払い下げられたり俸禄・恩賞として与えられていたと想像できます.

また、それらの人達が出入りする花街へも直接あるいは間接的に流通していたのではないかと思われます.

神官らへも神事用に贈られていたでしょう.

特別な酒だった泡盛は大事に保管されていたらしく、身分の高い人達ですら泡盛を保管する蔵の鍵は自分で管理していたと云います.

大事に保管すれば蔵に入ってくる量より多く飲むことはなく、蔵の泡盛はどんどん古くなって貯まっていったと思われます.

御城の中で管理されている泡盛も、作られて間もないものから相当年数の経ったものまで色々あり、それらを飲み比べれば古いもの程旨いと判断できたとおもいます.

そこで、琉球では製造された泡盛の中でも年数の経ったもの程珍重され、戦前までは数百年ものの泡盛が酒蔵や金持ちの蔵に保管されていたようです.

残念なことに、其の様な大古酒は沖縄戦で大方失われました.戦後暫くの間も正当な泡盛造りが途絶え、復興とともに外国の酒が幅を利かせたために泡盛はの盛況は途絶えました.

以降、沖縄県では泡盛を飲む人口が徐々に回復し、現在に至っています.

しかし、本当に美味しい古酒化した泡盛を自由に飲むまでには至っていません.

何故なら、そこまで回復するにはこれから100年は時間が必要だからです.

しかし、酒飲みのスケベ根性は100年待つだけの余裕は有りません.

なんとか、短い期間で熟成させて100年ものの大古酒のような熟成感を持たすことができないかというのが正直な気持ちでしょう.

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2013.11.21 Thursday

泡盛の変わった楽しみ方

泡盛の製法はシンプルで、原材料は黒麹菌で作られた米麹と水、仕込みは一段のみ、蒸留法は単式蒸留に限られる.

しかし、47もある醸造所がそれぞれ個性的な泡盛に仕上げているので面白い酒であります.

数ある銘柄の中から自分好みを見つけるのは酔う以上に楽しい.

泡盛のバリエーションを生み出す要素は何かというと、麹、醪、蒸溜、そして熟成を含む蒸留後の管理だ.

使用する黒麹菌の株、麹の作り方、麹の培養時間、使用する米の種類(外米、国産米、丸米、砕米)、使用する水(硬水、軟水、深層海洋水)、醪を発酵させる容器(木樽、大甕、ステンタンク)など諸々のファクターで異なった個性的な醪に仕上がる.

蒸留法は必ず単式という事になっているが、蒸溜器の形状、直火や蒸気等の加熱方法、減圧蒸留か常圧蒸溜かなどで留分の個性が出る.

蒸留後の管理方法、特に留分に含まれる高級脂肪酸分等が冷却することによってワックス状に析出してくるが、これを濾過で除去する(冷却濾過)かしないか、常温でも保存中に高級脂肪酸が油分として浮いてくるが、これを除去するかしないかで酒の質は大きく変わる.

また、さらに活性炭処理で脱臭・脱色するかしないか.

単式蒸留法では連続式蒸留法と異なり留分にはエタノールと水以外に様々な揮発性分が含まれる.此の不純物は蒸留酒のクセとなるが、個性でもある.また、熟成でエタノールを含む揮発成分は化学変化を起こし独特の味や香りを生み出す.これが古酒の風味だ.古酒の風味はメーカーによって異なるばかりか同じメーカーでもロット毎に異なる.古酒の面白さと価値は其処に有る.

スコッチウイスキー等のモルト(原酒)では濾過や活性炭処理を省いてクセを大きく残し、それを樫樽で長期熟成することで素晴らしい個性的な風味に変化させている.

泡盛でも同様に貯蔵により熟成が行われており、特にクース(古酒)として付加価値が生ずる.

醸造会社で独自に熟成させたもの以外に、比較的若い泡盛を自宅で貯蔵してクースとして育てる風習も有る.

個性的な数々の泡盛が、異なった期間、異なった方法で熟成されることによって個性にバリエーションが生じて、楽しみの幅はさらに広がる.

しかし、クースとして市販されているものは新酒より遥かに高価だし、自前で育てるのも時間と手間が必要だ.

そこで、此れらのクースの入手方以外に、全く手間をかけずに入手する方法が有る.

それがデッドストックの発掘です.



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2013.11.13 Wednesday

三十年前の瑞穂

瑞穂セレクト


此のお酒は、1983年に瑞穂酒造から発売された瑞穂セレクトです..

丁度、30年前です.

私が沖縄に赴任してきた頃です.

其の時の新聞広告のキャッチフレーズは「時代をブレンド」「傑作はひとつあれば充分だ」です.

古酒をブレンドした傑作であることが読み取れます.

当時の定価はたったの千円ですが、今の市場価格は約二万円.

三十年で二十倍ですから貯金するより良い.

此の酒を偶々入手することができ、その1本を矢も盾も堪らず開けてしまいました.

色は無色で、粘度も然程ありません.

香りが特徴的です.

マイルドというよりはワイルドな印象.

醤油穀物系のベースにエステル系(セメダイン様)かつ刺激ある香りです.

口に含むと刺激無く、僅かな苦みと程よい甘さ.

上品なフルーツ香を伴う華やかな香りと、バニラ臭を伴う甘い香が鼻に抜けます.少しスパイシーな香りもあります.

発売当初に飲んだことが無いので元々か30年の年月がそう変化させたのかは定かではありませんが、なかなかのものです.

瑞穂、好いですね.

2013.08.25 Sunday

泡盛の儀式



那覇・壺屋の骨董店で30年以上前に購入した甕である.

我が家に此の甕が来るには些か複雑な経緯があった.

此の甕を購入する約1年前に小生は此処沖縄に赴任してきた.

ゆうな荘という宿泊施設に一ヶ月近く寝泊まりしていたであろうか.

最初は単身である.

宿泊所から国際通りの裏手までは丁度良い散歩コース.

毎晩、夕飯を求めて街をさまよった.

この単身生活の間に沖縄特有のゴッチャリした食べ物を食べ続けた.

そろそろ沖縄の食い物に慣れてきた頃、しきりに上司や同僚に飲みに連れて行かれるようになる.

生まれつき下戸な小生は酒が苦手.

苦手なものを何を好んで出かけていってまで飲まなきゃならないのか、沖縄に来るべきではなかったと後悔した次第である.

私の上司は職場の蟒蛇四天王の一人で、類は友を呼ぶとは良く言ったもので、四天王の方々に飲み屋で拝謁する機会も少なくなかった.お歴々にお目にかかるにつれ、末席でも酒談義が否応無しに耳に入ってくる.

沖縄だからまず日本酒を飲む機会はない.ビールから始まってウイスキーか泡盛に落ち着くのが定番だった.

ビールはともかく、ウイスキーと泡盛は古い方が旨いと云う.

四天王の一人はウイスキーの超音波処理を毎日やっていたと直属の部下から聞いた事がある.

もう一人は酔うと必ずカウンターに入ってどぎついカクテルを作ってくれた.

更にもう一人は蘊蓄が凄くて骨董好き(家の中は骨董で埋め尽くされていた)で金城次郎や島常賀さんと親交があり、作品も多数所有.

残りの一人は私の上司で、他の四天王と違い飲むことが好き.

私にとってどんなウイスキーも泡盛も「ウェー」という感じだった.


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2013.03.26 Tuesday

琉球人が飲んでいた酒

沖縄が琉球だった頃、人々はどんな酒を飲んでいたか.

誰もが「泡盛」と答えるのが安易に予想されるが、実は泡盛を自由に入手・飲用出来たのは一部の階級だけだったようだ.

泡盛は王室を含む上流階級、貴賓のもてなし、公式な宴会、神事祭事などで飲まれていたのではないだろうか?

下々でも余裕のある家庭では結婚披露宴程度だろう.それも名主や豪族が祝いに差し入れしたものが振舞われたと推察される.

富農豪族の家にはそういった時のために泡盛のストックがあっただろう.今も「大きな酒甕」や通瓶としての「鬼の腕」、仏壇や祝の席で飾る「ゆし瓶」などが現存しているが、そのようなストーリーを物語ってくれる.

では、普段下々はどんな酒で酔っていたのか.


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