元仮設ウイルス学研究室

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2020.04.24 Friday

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2005.12.28 Wednesday

日本でレベル4は稼働できるか?

 危険な病原体を取り扱う施設にはレベル4までのランクがある。レベル3までは殆どの大学研究機関が保有しており、よく利用されている。しかし、ラッサ熱、エボラ出血熱、クリミア・コンゴ出血熱などの病原体はレベル4の施設で扱うと定められており、使用可能なレベル4施設を保有しない日本の研究者は外国での研究を余儀なくされている。また、疑い患者の診断は外国に委託せざるを得ないのが現状である。
 危険度の高い病原体による感染症がいつ流行してもおかしくない。また、他国から生物兵器が使用されたり、病原体を用いたテロの可能性も否定できない。そのような懸念からも、多くの先進国はレベル4の実験室を保有し、研究や検査などを常に行っている。日本も国立感染症研究所が同レベルの施設を保有しているが、住民の反対で一度もレベル4の病原体が扱われたことが無い。今般、SARSウイルス、ニパウイルス、高病原性トリインフルエンザウイルスなど、かなり強面の病原体が新規に出現しており、レベル4施設の使用は避けられない現状にある。
 この度、総合科学技術会議(議長・小泉首相)は同施設の稼働に向けた条件整備に取り組むことを決定した。
 病原体の封じ込めレベルは人への感染性、病原性の強さ、施設保有国に存在するか否か、ワクチンで予防したり、治療薬・治療法があるか、外に出た場合に根絶が容易か、あるいは広がりやすいか否かなど色々な要素で決められる。
 レベル4の病原体は取扱者に対する危険性が非常に高いだけではなく、絶対に外に漏らしては行けない病原体でもある。したがって、地震で密閉構造が破れるようなことがあってはならないし、万全の防火対策をとらなくてはならない。また、戦争や紛争、テロで施設が攻撃を受ける可能性も考えなくてはならない。保存している病原体が持ち出されないように完全なセキュリティも必要である。見方によってはレベル4の施設を保有し稼働させるということは核兵器を保有しているか、それ以上に匹敵する。そのような意味ではレベル4の施設を持たせたくない国というのはあるかもしれない。
 感染研所有のレベル4施設は建造から20年以上を経ており、立地条件も含めて新規施設の建造が望ましいと考えられる。また、レベル4病原体の多くはヒトのみならず他の動物が感染・保有することも考えると、獣医学領域の研究者も遠慮無しに使える施設であってほしい。さらに、地震、火災、戦争・紛争などで施設が使えなくなることを想定すると、2つ以上の施設が異なった場所に必要になるだろう。最も重要なのは国民の絶大なる理解と支援であることは言うまでもない。

2020.04.24 Friday

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コメント

いつか、バイオハザードが起きて映画みたいになりますよ!!!
2008/04/05 9:54 PM by うんこ
そうですね.でも、大方の研究者や機関、国は、そうならないことを願って努力していると思います.
2008/04/14 2:07 PM by 管理人
管理者の承認待ちコメントです。
2009/01/25 4:04 PM by -

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