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2020.03.20 Friday

新型コロナウイルス感染症の行方

約100年前(1918)にスペイン風邪が世界を席巻した

この流行は第一次世界大戦が続行できなくなった程の規模で、地球人口の少なくとも20〜30%位が感染したと言われている

巨大な流行の後、この疫病は地球上に定着し、季節性インフルエンザとして1957まで地球上に君臨した

当時は感染症学や微生物学がまだ確立していなかった

今はそれらに対する深い造詣がある

国々の統率も取りやすい

なので、今回の新型コロナウイルス感染症の流行はスペイン風邪ほどにはならないかもしれない

江戸の大火で、炎が燃えやすい木と紙で作られた家々を食べ尽くしたように、この疫病が感受性を有する人ばかりが居住している地球上を燃え広がることは否定できない

地球人口の数%が感染するかもしれない(今は20万弱)

そのうちの1%未満が死亡する

2018のWHOの報告によると、世界的な死亡原因のトップは虚血性心疾患(900万余)、次点が脳卒中で600万に少し満たない

三位は何と!「慢性閉塞性肺疾患」

代表的なのは常に車椅子で行動し、酸素ボンベを積んでるアレである

原因の一つが「喫煙」です

四位が「下気道感染症」で300万ほど

今般の新型コロナウイルス感染症は、この辺りに絡んでくるのではないでしょうか?

ちなみに、2000の統計では三位:「下気道感染症」、五〜八位までが下痢症、結核、エイズ、産後の合併症と感染症が占めていたが、2018は「下気道感染症、下痢症、結核」と三症に減少しました

このように短期的にみても人類は感染症と戦い続け、着実に確実に勝ち進んでいることは事実

最終的には季節性のインフルエンザのように定着するのでしょうか?

ただ、インフルはヒト以外の動物、特にトリの類によく感染し、そのことが存続のキーになっている(人獣共通感染症)

その点はコロナと異なり、コロナはインフルほど蔓延らないかもしれません

これまでに、天然痘(やポリオ)のようにワクチンの普及によって撲滅した感染症もあります(ポリオはあと一歩ですが)

それ以外に優秀なワクチンはたくさん開発されており、その気になれば他の感染症の撲滅も夢ではありません

ただ、いくら優秀なワクチンを持っていても、病原体がヒト以外に感染する場合は撲滅が可也困難

例えば狂犬病、こいつは他の(野生・家畜・伴侶)動物にも感染するので、いくら優秀なワクチンでヒトを防御しても撲滅できない

同じような理屈で撲滅できない感染症も数多くあるのが実情

新型コロナウイルスは、恐らくヒト以外の動物が保有していたのをヒトが貰ったと考えられます

なので、撲滅は難しいかもしれないけど、東南アジアやオーストラリアのヘニパウイルス感染症(オオコウモリが自然宿主)のように恐ろしい病気も感染ルートに注意することで、上手く制御できたケースもあるので希望は持てます

感染症学や微生物学(細菌学、真菌学、寄生虫学、ウイルス学など)も重要ですが、防疫学も流行制御には重要です

日本は戦後になって防疫学的な考え方が廃れてしまったと言われている

今後、自衛隊や厚労省から米国のCDC的な機関を発足させることも必要かもしれません



2020.04.24 Friday

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