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2020.03.29 Sunday

新コロナウイルス感染症流行と日本の対応

 テレビではコロナウイルス検査が十分に対応できていないと日本の体制を批判している.

一方、流行爆発が起きているドイツでは、有効な防疫対策を行う上で正確な感染者数を知る必要があり、できるだけの症例を精査している(らしい or と思う)

日本は、まだパンデミックの状態にないので、疑われる症例のうちリスクの高い患者さんを優先に検査する(当然)

診察した医師が「感染の可能性が低い、たとえ感染していてもリスクが低く重症化しにくい」と判断した患者さんについては経過観察入院か自宅で経過観察あるいは自然治癒を促す

できれば、検査なしで処置した症例の中で感染が疑われるものについては「疑い例」として報告してほしい.

地域の感染状況を正確に把握することは「良い防疫対策」を実施する上で重要だ.

知っているに越したことはないが、それをするだけの負荷と流行抑制への貢献を天秤にかければ、検査体制を強化する方が先決.

 それぞれの地域で感染状況が掌握されてるか否かはWHOの状況報告から死亡率を計算すれば大体わかる.

確定症例数(確定診断済み)を分母に、死亡者数を分子にして百分率計算すればいい

例えばドイツは0.8%なのに対してイタリアは十倍以上の11%.

日本は2.9%、中国は4%で、酷いのは合衆国で16%と異常に高い.

同じ人間で同じ病原体なのに死亡率が地域によって大きく異なる.

ドイツの0.8%が本性の真の死亡率に近いとすれば、潜在的な感染者も含めた数はイタリア:100万、日本5-6万、中国30万以上、そして合衆国は240万近いということになる

全世界(死亡率:約4.8%)で推計すると感染者は400万人を超えていることになる.

ただし、異常に高い死亡率は低く見積もられた感染者数だけでは説明できない.

例えば、イタリアの高い死亡率は重症患者の発生が医療機関の能力を超えていることを表しているのかもしれない.

しかし、合衆国の異常な死亡率は如何にして説明されるのか.

重症患者の発生が医療機関のキャパシティを越えたのか、あるいは治療能力が低いのか.

話を正確な感染状況の把握に戻すが、感染状況を表すのは感染率で、Real-Time RT-PCR(マスコミは単にPCRと連呼)による検査で求められず、血清疫学が必要となる.

感染すると、その証拠に体の中に病原体に対する抗体ができる(抗体陽性、非感染者は陰性).

無作為に住民の抗体検査を行えば、その地域の感染率が正確に把握できるのだ.

その結果を男女別、年齢別に解析すればさらに詳しい分析ができる.

感染したけれど症状が出なかった人(不顕性感染)まで探り出せる.

血清疫学が行われるのはこれからであるし、今まさに病で苦しんでいる患者さんに対しては直接の利益はない.

検査に関しては、仮に事態が急転して必要となれば、検査可能な機関(大学などの研究・教育機関)が協力して応じることはできるはずだ

検体からの感染のリスクは検体をあらかじめ核酸抽出まで行っておけば、感染性がなくなるので、高校の理科室でも実施可能である.

 ドイツと日本は流行の状況も防疫・防除のポリシーも異なる.

ドイツは普段から主治医(ホームドクター)制度が普及しており、普段から市民の健康状態が把握されてる.

市民(患者)が最初に接触する医師は主治医で、電話回線やインターネットなどでコンタクトし、主治医が必要と判断すれば医療機関への受診を勧める.

重症化の危険性が低い場合は自宅待機を勧める.検体は医療スタッフが訪問して採取すればいい(主治医によるトリアージュ実施で病院の負担軽減).

医療体制が日本とは異なる.

ドイツは爆発的な流行に見舞われてるのに死亡率は非常に低いのはなぜか.

対して、同様に爆発的流行に見舞われているイタリアの死亡率は異常に高い.

この異常数値は重症患者の発生が医療機関の収容や治療能力を越えていることを表していると示唆される.

ドイツは医療体制がまだ持ちこたえられているのはホームドクターによる患者振り分けにより、専門医療機関は重症例に集中できている、ハイリスクあるいは重症患者数に対して医療機関の医療スタッフや治療機器などのキャパシティーが上回ってるなど色々と理由が考えられると思います.

日本は各地域の分析を十分に行い、しっかり学んでおくべき.

特にイタリアやスペイン、合衆国の失敗例とドイツの成功例を対比させて分析すべきだ.

話は変わるが、主治医制度が浸透していない日本で流行が大きくなれば、市民はどう動くか?

大病院の外来は紹介状なしでは受け付けないから、救急へ殺到する?.

あるいは、近くの診療所(内科系)?.

夜は救急、昼間は診療所が最初の受け入れ口となることが考えられる.

感染しているかもしれない人たちが其処此処右往左往すれば拡大のリスクが増す

電話やネットを最初の相談窓口にするのも一案

回線パンクが考えられるので、テレビショッピングのコールセンターは利用できないかな.

相談員を今からトレーニングしておいた方がいいかもしれない.

地方自治体は医療機関と相談して体制を確立し、市民に周知徹底しておくべき.

自宅療養患者への食事や必需品のデリバリーシステムも考えておくべき.

出前システム持ってるレストランや食堂、宅配業者、郵便配達の出番ですね

2020.04.24 Friday

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