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2017.09.04 Monday

どうなる日本の電力

東京電力の原発事故で日本どころか世界中の原発の存続が危うくなってきた.

事故以前、原発は安全かつ安価でクリーンな発電法だと信じられていた.

ところが、一旦事故が起こるとチェルノブイリ事故の十数%に匹敵する放射能汚染をもたらし、高価な発電設備は廃棄、後片付けも十年単位の時間を要する.(内閣府原子力委員会の試算では30年以上)

事故が起きた事も含めると、決して安全、安価、クリーンなどという言葉は使えなくなってしまった.

平時運転時の安価な電力と引き換えに大きなリスクを抱えている訳だ.

スイスやドイツは脱原発を決意した.

日本も事故を発生させてしまったことから全ての原発を点検せざるを得ない.

原発は溶鉱炉と同じで止める事は前提にない.

停止させようにも炉の蓋を開けるまで冷す事は困難で、再起動のめどが立たない発電所が少なくない.

大前健一さんの話を鵜呑みにする訳ではないが、多くの原発が稼働できなくなる恐れがある.

原発以前と比べて電力消費は格段に増加したと思われる.

キロワットあたり五円前後の格安な電力を生み出す原発で発電される潤沢な電力が消費に拍車をかけたのはいうまでもない.

ここにきて電気を使うなというのは梯子を外された感が拭えない.

勿論、可能な努力で節電をして此の時局を乗り切らざるを得ないのだ.

おしなべて15%削減というのは言う程容易な事ではない.

ちなみに、菅直人さんがいう太陽光発電のコストは大雑把に原発の十倍だ.

勿論、此の方法も効率を上げコストを下げる開発は進めていかなければならない.

また、棚上げされている燃料電池も更に効率を上げコストを下げる開発が要求される.

日本の再生可能エネルギーによる発電は蓋を開けてみると殆どが昔ながらの水力.

水力も安いが、これ以上ダムはこさえられない.

それでも、小さな流れに小型の発電設備を設置すると、数が揃えば無視できない程の発電が出来るという.

高知県で、発電可能な流れで試算するとトータルで原発一基くらいにはなるらしいから無視できない.

風力は不安定だが安価でクリーンであることから、もう少し増やしても良いのかもしれない.

また、地熱発電も有望だが、殆ど行われていない.熊本の有名温泉地に行くと無駄に蒸気が上がっているが、アレで発電すれば何軒かの旅館の電気が賄えるのではないか?地元の反対がネックらしい.

原発と肩を並べるのは火力で、石炭や石油、天然ガスが燃料だ.

何れも炭酸ガスを排出するし、天然ガス以外では亜硫酸ガス等で大気汚染も招く.

ところが、天然ガスを燃料にする最新のガスタービン発電(GTCC発電)は燃焼ガスを今までより高温にすることでタービンを高効率に回し、さらに排熱で水蒸気発生させ水蒸気タービンも回して発電させることで60%近い非常に高効率な発電が可能になる.火力だというのに炭酸ガス低排出になり、コストも原発並みか、それを凌ぐほど.

このような発電をコジェネ(”Combined Heat & Power”; CHP)というらしい

発電で回収できない熱は熱そのものを利用する

そうすると総合的な効率は〜80%程度まで上げられるという

今後、旧来の火力発電所を高効率タイプの新型ガスタービン発電システムに切り替えれば炭酸ガス排出量も増やさなくて発電量を確保できるのかもしれない.


海底に眠っているガス田やメタンハイドレードの開発も急がねばならない.

JUGEMテーマ:原子力発電



最近の研究報告で、高温高圧の水蒸気でタービンを回して発電する従来の方法(ランキンサイクル)よりも約30%効率の良い方法がサイエンス誌に掲載された

新しい方法も原理は1791年に特許出願されたブレイトンサイクルという方法を使用する

ただ、媒体が水蒸気ではなく二酸化炭素を使うところに特徴がある

ガス発電では最初にガスを燃焼させるジェットエンジンのようなタービンがあり、その廃熱で水蒸気を発生させる
Science 26 May 2017:Vol. 356, Issue 6340, pp. 805-806

化石燃料を嫌うなら、太陽発電や地熱など熱を発生するソースを使えばいい

日本は火山地帯の上にあるから彼方此方で地熱が利用できる

地熱発電は地元の反対で開発が遅れてたが、これからは容易に許可が下りるそうだ

火力発電は化石燃料を使い二酸化炭素を大量に吐き出すことがネックである

二酸化炭素については排気からこれを吸収する技術が確立している

現在、「大崎クールジェン」にて実証実験中である

問題は吸収した二酸化炭素をどうするかである

(1)他の物質に変換する
(2)そのまま利用する
(3)地中に圧入する

(1)の方法は化学反応、つまり人工的に二酸化炭素以外の安定な物質(有用ならなお良い)にするか.植物の光合成で利用させる.生物の力を利用して炭酸カルシウム等に変換する(珊瑚など)

(2)ドライアイスや炭酸ガスとして利用する方法だが、結局は大気中に放散する.上記の熱媒体に使う.など

(3)単に圧入するだけではなく、地下の石油を押し出す為に圧入するという利用方法がある.将来は地中の彼方此方が大量の二酸化炭素だらけになる

2020.02.10 Monday

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