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2013.10.16 Wednesday

食の安全安心

最近、学校給食にハエが付着したまま焼かれたパンが供され問題になった.

当初、学校側はハエを取り除いて喫するよう指示したらしいが、後に撤回している.

勿論、焼いたハエを食べても健康上の問題は生じないだろうが、戦前戦中戦後ならともかく、今の世では受け入れ難い.


戦前戦中戦後、日本は一部を除いて飢えていた.口に入るものなら何でも食べた時代があった.それでも、私の従兄等は栄養失調で瀕死の状態だったという.未だその影響を体に残している.私は終戦から8年後に生まれたからひどい状況を知らないが、蛇や犬など何でも食べさせられた記憶がある.戦後直ぐは日本人の栄養状態の酷さに気を使って進駐軍は老いて使えなくなったヒツジ(廃羊)の骸を大量に送ってきたらしい.それを食べた先人達の多くは今でもジンギスカンが喰えない.私の父の時代はカボチャ、サツマイモ、ジャガイモ等を繰り返し食べさせられた所為で、今は一生分食べたと云って口にしない.戦争の微かな爪痕である.

今、日本と同じシナリオではないが、同様の食生活をしている人達が世界中に居る.

例えば、アフリカ.彼の地では一生の間に三種類以上の食材を口にしたことが無い人が大勢居る.

我々の目から見れば雑草なのだが、その植物の芥子粒より小さな種を一日中集めて掌に少し.それを家族全員でやれば塵も積もればの喩え.水を加えて粥もしくは蕎麦掻き状にして、それが一日一度の食事となる.

現在日本人の常識からすれば一番弱いものから順に食べていく筈であるが、父母から口に入れて、年長の兄弟、最後は幼い子供.当然、年下の者から飢えて死んでいくことになる.

なんと可哀想なことと思うかもしれないが、それは自然の摂理.生きる体力と術を持つものが生き残れば又仔を成して存続することができるのだ.

中国は隣国で色々と影響のある国だが、日本の昔と同じで食の安全安心に関してはでたらめである.

やってはいけないとんでもないことのオンパレードである.

日本はその中国から多くの食材を輸入している.

勿論、輸入されているものは厳重なチェックを受け、我国の基準に合わないものは撥ねられている筈であるから一応は安心であるが...

残留農薬、着色剤等の添加物、黴や細菌、ウイルス等の微生物.....

こういった食品を食品衛生法違反食品と云うが、厚生省のホームページにいけば誰でも閲覧できる.

試しに今年度四月の違反品に検出された有害物質を列挙してみる.

エンドトキシン(細菌の毒素)、殺菌剤、微生物(細菌、カビ、ウイルス、原虫等)、アフラトキシン(カビの毒素)、プラスチック製食器からの溶出性添加剤(可塑剤やホルマリン等)、金属や陶磁器製の食器からの溶出成分(重金属等)、殺虫剤・農薬(ジフェノコナゾール、フィプロニル、フルトリアホール、カルバリル、フルジオキソニル、イミダクロプリド、ジニコナゾール等々)、グリス等の機械油、消毒薬・抗菌剤(フラゾリドン、塩化ベンザルコニウム)、メタノール、2,4-D(植物ホルモン)、低純度(味の素の材料となるL−グルタミン等)、変性・変色・異臭、ピロ亜硫酸ナトリウム(保存料、二酸化硫黄としては漂白剤)、重金属等、許可されていない添加物やグルコン酸鉄塩(調味、色素、香料、防腐剤、色調安定剤、鉄分強化、豆腐凝固剤など)

生産国は第三諸国だけかと思いきや、アメリカやフランス、オランダ、韓国、スペイン、ギリシャ、カナダなどからの輸入品にも違反品は多々ある.輸出大国アメリカは流石に多い.

目立つ有害物質、違反項目を大別すると、カビ毒であるアフラトキシン、肉の証明書不足、残留農薬、保存料としての抗菌消毒薬、微生物及び毒素(除アフラトキシン)、食器類からの溶出成分だ.

特に最初の二つは多かった.

アフラトキシンは毒物の中でも厄介者で、量が多ければ急性毒(肝毒)として作用するが、微量でも発がん剤として働く.十数種類の関連物質が知られており、中でもB1が最も強い急性慢性の毒性を持つ.アヒルヒナに対する急性毒性(LD50)は18μgと強い.また、ラットを使った実験では1kgあたり僅か15μgを含む飼料で飼育しただけで全てに肝癌を発生させたという報告がある.特に穀物に繁殖するアスペルギルス類が産生する.家畜用飼料でも大きな問題となる.件数は矢張りアメリカがダントツである.

日本では食品に含まれる基準が0.01ppm以下と定められている.ちなみに、アメリカは0.02ppmで、国によって基準が異なる.

%は百分率、ppmは百万分率であるから、0.01ppmは一億分の一ということになり、1トンすなわち、1,000,000gあたり0.01g含まれているという事になる.上記ラットを使った実験に含まれていた濃度は1,000gあたり15μgだから1トンあたり15,000μg、つまり15mg(=0.015g)ということになり、致死量から考えると可也低いが、発がん性から考えると日本の基準でも危険なレベルである.

食品、特に穀物にとってカビの発生はやむを得ないところも在り、基準を厳しくすれば廃棄せざるを得ない穀物が増え、国や地域によっては飢餓を招く原因となる.

肉の証明書は「狂牛病」関連であろう.
2019.07.15 Monday

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