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2014.09.18 Thursday

今でも原発がベストか?

発電コストで最も安いのは原発.

これまで、何処をみても、何処で聞いても、皆口を揃えたように原発が一番安上がりということになっていた.

しかし、最近の情報では其れ程の差は無いように思える.

いや、寧ろ原発は他の方法よりも高コストであると云えるかもしれない.

米国のブルームバーグ・ニューエナジー・ファイナンス社(BNEF)によれば、原発の発電コストは1キロワットあたり約15円と試算された.

日本政府の試算では原発の発電コストは1キロワットあたり5円台といわれていたが、実際には各発電設備で高低がある.

国の試算は何だか国民を誤摩化していると疑念を抱かざるをえないが、かつて(福島事故の前)は本当に其の様な計算が出来たのだ.

今回のBNEFの試算が何故高いのかと云うと、福島事故により安全に関する規制が厳しくなり、建設費や維持管理にかかる人件費等々が上昇したのが主な理由.

そもそも原発の発電コストはどのようにして計算されるのか?

資本費用、保守費用、燃料費用、バックエンド費用の合計を発電量で割ったのが発電コストである.

バックエンドコストとは放射性廃棄物処理費用、廃炉費用、再処理費用の合計だ.

これらのコストには研究費用、立地対策費用などの政策費用や事故収束費用、損害賠償費用などの事故費用は含まれていない.

1キロワット当たりの政策費用と事故費用は其々約1.1円と0.5円と云う試算があるが、政策費用は1.72円、事故費用は2円以上になると云う試算もある(事故により上昇傾向にある).

おそらく、資本費用も事故によりアップしている筈だ.

また、福島のような事故→廃炉のような事態になれば、廃炉費用は相当高くなる.

今迄、どの方法よりも断然低コストと見積もられていた原発であるが、皮をめくると案外他の方法よりも高く付く事がわかる.

さらに、事故が起きれば費用以外に色々と厄介な事態になり、収束には途方も無い時間を要することも事故によって思い知らされた.

政策費用や事故費用は電力料金に含まれておらず、研究は公費、事故は国(税金)や保険のようなシステム(掛け金)で負担されるが、損害賠償の掛け金は電力料金に上乗せされ、国からの分は国民の税金から支払われる.

結局は、すべて国民が支払うのだ.

このようにみると、原発が他の方法に比べて如何に甘やかされてきた発電法であるかという事がわかる.

さらに、事故が起きた場合、被害者に100%が補償される事は無い.

被害者が泣き寝入りする部分もある事も心に留め置く必要がある.

そうなると、原発はベストどころかベターな選択でもなくなる.

ちなみに、BNEFの試算で最も低コストな発電法はコジェネレーション(二酸化炭素が出る)、最も高コストなのは洋上風力で、それに次いでコスト高なのは太陽光と原子力となっている.

BNEFの原子力の試算には廃炉処理費用は含まれていないから、其れも含めると太陽光よりコストが高くなる.

また、太陽光発電は技術の進歩で将来のコスト減が期待される.コジェネレーション法も然りだ.

JUGEMテーマ:原子力発電



2020.03.31 Tuesday

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