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2020.04.24 Friday

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2005.12.01 Thursday

感染症関係

12/1
パキスタン、下痢症と肺炎のアウトブレイク
大地震被災地の避難所では、劣悪な衛生状況、低栄養状態、不十分な防寒対策などにより、感染症が大流行する兆しが見え始めた。

エボラウイルスの自然宿主もコウモリか
 近くネーチャー誌に掲載される論文によれば、無症状のコウモリ三種からエボラウイルスの抗体や遺伝子が検出された。
 エボラウイルスはヒトに感染すると致死率が非常に高いが、ウイルスが宿主を絶滅させるほど致死率が高いと、ウイルスそのものも存続できなくなる。感染しても宿主は軽症か無症状で、持続感染や潜伏感染し、他の未感染宿主に容易に伝播できることがウイルスにとって本来の自然宿主として都合がいい。
 ちなみに、SARSコロナウイルスもコウモリが自然宿主であると示唆するデータを中国の研究チームが発見した。当初はハクビシンという動物が宿主だと思われていた。
 また、ニパウイルスもコウモリが宿主である。オーストラリアで、ウマを世話していたヒトが原因不明の脳炎で死亡した事例で分離されたウイルスがコウモリを宿主とすることがわかった。このウイルスはヘンドラウイルスと命名された。次にマレーシアのブタを多頭飼育する地域で原因不明のヒトの脳炎とブタの肺炎が大発生し、分離されたウイルスがニパウイルスと命名された。ニパウイルスの自然宿主も豚舎近くのジャングルに生息するコウモリであることが明らかになった。ヘンドラウイルスとニパウイルスは同じ仲間のウイルスであることがわかり、ヘニパウイルスと総称されている。カンボジアやバングラデシュでも見つかっているので、この種のウイルスは東南アジアに広く分布すると思われる。ヒトの感染例が少ないのは、自然宿主が野生動物なので、ヒトとの接点が少ないためだと思われる。もっとジャングルを切り開いて、ヒトと自然の交流が深まれば、新しい怖い感染症がじゃんじゃん出現するかも知れません。
 さらに、狂犬病ウイルスの仲間もコウモリが宿主である。昔、コウモリが住んでいる洞窟に犬を入れたオリを放置した所、やがて犬は狂犬病を発症したという報告がありました。また、中南米ではウシを広野に放牧しておくと、一部のウシが狂犬病様症状を呈して死亡するということが起きます。これは吸血コウモリが吸血時にウイルスを伝播したためです。吸血コウモリは吸血鬼のように血を吸うのではなく、鋭い歯で皮膚を傷つけ、流れる血を舐めるのです。
 そして、世界を震撼させているトリインフルエンザウイルスは、ニワトリを死滅させるほど病原性が強いが、野生のカモでは殆ど重症にならない。高病原性トリインフルエンザウイルスと野ガモはベストマッチといえます。
 HIVはヒトに感染してエイズを引き起こし、やがて感染した100%近くの宿主(ヒト)を殺してしまうので、HIVとヒトの関係はベストとはいいがたい。おそらく、HIVがヒトを宿主とする歴史が浅く、何百年、あるいは何千年後には、もっとマイルドな感染をするかもしれない。もし、いまが石器時代なら人類はHIVに滅ぼされていたかもしれない。

2020.04.24 Friday

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きちんとインタビューすると・・・
上流の渓谷に住んでいる人に対しては寝場所を提供しているが、山岳地帯の冬は特に厳しいため、多くの人が下山すると思う。ここ数週間で数万人が山を下りるだろう。 下流の渓谷には、組織的なキャンプを20箇所造ったが、自然発生的なキャンプは500箇所以上あり、15万人
(NewsでNonfixな日々 2005/12/03 8:26 AM)

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